相続人調査(戸籍・除籍・改製原戸籍・・・??)

相続人全員の証明が必要



誰が相続人になるのかは、誰が相続人なのか調べるの項で概ねおわかりと思います。
「亡くなったのは親父で、相続人は母さんと俺ら兄弟3人で、廃除や相続欠格もナシ。」という感じでしょうか。でも、ホントでしょうか?証明できる??お父さんは前に結婚していて、子供がいたかも知れません。また、認知した隠し子がどこかにいるかもしれません。「そんな人いない!」って役所の窓口で言っても通用しませんね。。

そこで、今度は相続人であることを客観的資料で証明しなければなりません。同時に、本当に他に相続人がいないのか、調査しなければなりません。
相続手続は、最終的には名義変更手続となります。不動産、預金、自動車、株式、会員権・・・登記や登録のされている財産はたくさんありますね。通常それらの名義をすべて現在生きている相続人などに変更しなければなりません。そのときに、相続人全員を示す資料が必要になってくるのです。

その資料とは・・・
通常は、戸籍謄本等です。
って?
それは、通常は戸籍謄本のほかに、除籍謄本改製原戸籍(かいせいげんこせき・かいせいはらこせき)謄本等が必要になる場合が多いからです。
わかりづらいですね。

まず、謄本と抄本の違いですが、謄本は原本をそのまま写した文書で、抄本は原本の一部を抜き出した文書です。なので、戸籍謄本といえば戸籍の筆頭者以下その戸籍に入っている全員の記載があるのに対し、戸籍抄本はその中の一部の人のみ記載されています。
戸籍に関しては通常、謄本も抄本も同じ料金で発行してくれるので、全部記載されている謄本を取得すれば概ね間違いはないでしょう。



■戸籍と除籍はどう違う??


戸籍と除籍の違いですが、現在日本国民で生きている人は必ずどこかの戸籍に入っています(はずです)。戸籍には必ず筆頭者がいて、基本的には夫婦、子までの単位で一つの戸籍となっています。子が結婚すれば新しく子夫婦どちらか一方が筆頭者(姓を選択した方)となる戸籍ができます(親の戸籍からは抜けます)。
離婚した場合は戸籍の筆頭者でない方がその戸籍から抜けて、前の戸籍(通常は親)に戻るか新しく自分が筆頭者の戸籍を作るか選ぶことができます。
ちなみにこの戸籍の筆頭者についてですが、筆頭者だからといって何か特別な権限があるわけではありません。膨大な戸籍の中から個人を抽出するときに、本籍&筆頭者というキーワードで検索するときの目次(インデックス)でしかないと言われています。。

そして除籍ですが、このように戸籍には筆頭者以下何名かが記載されていることが多いのですが、その戸籍に入っている人全員がそこから抜けた場合、その戸籍は除籍となります。戸籍から抜けるとは、通常多いのが婚姻により新しく自分たちの戸籍ができたとき、他の戸籍に養子として入ったとき、死亡したときです(他にも分籍とかもありますが)。
例えば夫婦と子供の戸籍の場合、子供が全員結婚して出て行って(戸籍上)、夫婦が亡くなった場合、その戸籍に入っている人間はいなくなってしまったので、その戸籍は除籍になります。
そしてこの除籍を写したものが、除籍謄本、除籍抄本です。

ちなみに筆頭者は亡くなっても、筆頭者のままです。筆頭者がころころ変わってはインデックスの役割果たしませんからね。全員亡くなって除籍となっても、筆頭者は変わりません。謄本を取る場合も、本籍と亡くなった筆頭者氏名を記入して、堂々と請求すればいいのです。



■改製原戸籍ってなんだなんだ??
 (かいせいげんこせき・かいせいはらこせき、どっちでもいいです。正式は「げんこせき」の方)


改製原戸籍についてですが、これは「改製」する前のもとの戸籍、「原」戸籍のことです(???)。つまり、戸籍は法令によって何度か改製されているのです。改製とは、作り変えること。例えば今まで縦書きだったのが、横書きに変わったとか、手書きだったのがコンピュータ入力に変わったとか、そういうことです。戸籍の内容に変化があるわけではなく、印字されるスタイルが変わっただけといえばわかりやすいでしょうか。。。

それでなぜ改製原戸籍謄本とかが必要になってくるかというと、この改製後、今まで全部の情報が載るわけではないんです。現に効力のある、主な事項しか載らないんです!

一例をあげましょう。
ある人が生まれて、結婚して戸籍の筆頭者になって、子供を5人生んで、5人とも結婚して戸籍から抜けたとしましょう。そしてここで戸籍が改製された。その改製された新しい戸籍はどんな戸籍になるでしょうう??

ます、筆頭者とその配偶者の名前が出ていて、それぞれいつ生まれた、いつ結婚した、くらいしか記載されていません。。あれ?5人の子供は??
そう、改製するときにとっくにその戸籍から抜けている人間は、記載されないんです。
この場合、両親のどちらかが亡くなって、子供が相続の手続をしようと思って戸籍謄本を取っても、子の記載が1人もないし誰が相続人なのかさっぱりですよね。。。これだけじゃとてもじゃないが手続できません。。。
そんなときに改製原戸籍謄本が必要になるんです。
この例以外でも、改製によってかなりの記載が省略されます。相続手続では、まずほとんどのケースで改製原戸籍謄本が必要になると考えてよいと思います。
ちなみに主な改製は昭和32年平成6年に行われています。この年付近をまたがって生きている人は戸籍が改製されている可能性が高いです。市区町村によって改製の実施時期が違うので、一概には言えませんが。。。
長生きした人ほど改製された回数が多くなりますね。



■それで結局どうすれば??


はい。結局のところ亡くなった人が、生まれた時から亡くなるまでの、連続したすべての戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍謄本を取得すればいいんです!

請求先は、戸籍謄本は今現在本籍のある市区町村役場、除籍謄本は当時の本籍のある市区町村役場、改製原戸籍謄本は戸籍の改製原なら現在の本籍の、除籍の改製原なら除籍当時の本籍のある市区町村役場です。

うーん、やっぱりわかりづらいですね。。

ちなみに住民票とか出生地とかと本籍は関係ありません。本籍は日本国内であれば自由に定められるんです。例えば皇居に本籍を置いている人って結構多いそうです。通常は婚姻の時にゆかりのある場所(実家とか、新居とか)に定めることが多いと思います。でも、いつでも好きな場所に転籍できます。ただし転籍すると相続手続とか各種名義変更とかが大変になりますが。。あと、離婚暦とかが一見消えますけど、転籍元をたどればわかってしまいますので。。。

それで本籍のある役所に戸籍謄本等の請求をするわけですが、これは郵送でもできます。ただし、その戸籍に入っている人以外の請求の場合には、関係を示す証明書や、関係者の委任状が必要だったりします。遠く離れた本家の人間に頼んで取ってもらっても、改製原とか除籍とかが不十分でもう一回、やっぱりもう一回・・・ということは非常によくあります。頼むのも気が重いし、そもそもどう頼んでいいのかわからないという方、多いです。何回も頼んで怒られた、という方もいらっしゃいます。


でも特別に親戚とかでなくても自由に戸籍謄本類を取れる人間がいます。それは弁護士、行政書士等の資格者が職務上必要とする場合です。この場合、証明書や委任状等は不要です。もしお困りの場合にはどこかの事務所に依頼することもご検討ください。誰
の手を煩わすことなく、家にいながらすべての書類が入手できます。

戸籍関係、結構複雑でわかりづらいですよね。
ただ、これらの調査は相続手続のまだ初めの段階なんです。。。




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